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MANA
ある日、家に帰ったら、うちの前にいた草人が倒れていた。
周りにも何人かの草人がいて、マナの樹に選ばれたとかなんちゃら。
午後に神騎くんが来るから、それどころじゃなかったのよね。
神騎くんが来てお茶してたら、外が騒がしくなって、見たら、うちの前にいた草人だけいなくなってた。
ヌヌザックが草人を夢の中に閉じ込めちゃったみたい。
なるほど、召還術の応用ね。
ポキールがやってきて、草人をマナの樹のもとへ行かせるように言ってた。
ヌヌザックは、マナの樹が蘇れば、またマナを求める人たちが戦争を起こすと言っていた。
一方ポキールは、マナの樹があれば、人はもっと豊かになれると言った。
あたしと神騎くんは、ヌヌザックの夢の中にいた草人を助けた。
そしたら、声が・・・いえ、思念、思い・・・かしら?
とにかく、頭の中に響いてきた。
それに従って、あたしと神騎くんは、向き合って、目を閉じ、手を繋いで、イメージした。
重なる、彼の温もり。
気がつくと、あたしたちの手の中に、一振りの剣があった。
羽のように軽いそれは、誰もが求めた、聖域への扉。
マナの剣。
あたしたちは朝早く、家からそう遠くない平原にいた。
二人で、剣の柄を握る。
マナの力が、刀身に集まっていくのを感じた。
剣を、ゆっくりと振り下ろす。
空間が裂けた。
その小さな切れ目に、神騎くんは私の手を繋いで入っていく。
マナに満たされた、正常な空間。
全ての中心だと、本能的に悟った。
今まで見たどの樹よりも大きな、島のような緑の塔。
女神が姿を変じた、マナの樹。
あたしたちは、手を繋いだまま、しばらく樹を眺めていた。
どこか、懐かしい。
「すっと、呼ばれていたような気がする。」
神騎くんがポツリと言った。
あたしも頷いて、彼の手をそっと握った。
あたしたちは、マナの樹を登り始めた。
途中で、マナの樹を貪りに来たモンスターにあったけれど、難なく倒して進み続けた。
樹の最上階に位置する、遺跡に辿り着く。
そこであたしたちは、さらなる別空間に呼び込まれた。
きっと、女神の夢の中。
あたしたちは、人々を導くために、選ばれた。
そして、そのために、マナの女神の闇を倒さなければならないらしい。
創造神の闇の姿。
果たして、ただの人間に過ぎないあたし達に勝てるのか。
しかし、ポキールはこう言った。
あたしたちは、闇を恐れなくてもいいって。
神騎くんがあたしのほうを見て、マナの剣を片手で構えた。
あたしも、彼の手に自分の手を重ねて、マナの剣をしっかりと握る。
女神が、禍々しい姿を見せる。
女神はしばらくあたしたちを眺めた後、ふっと姿を消した。
辺りのマナに同化したのだろう。
途端、閃光が辺りを薙ぎ払い始めた。
あたしたちは微動だにせず、まっすぐ前を見つめ続ける。
これは脅しに過ぎない。
女神は渾身の力を持って、正面から攻撃を仕掛けようとしているのが手に取るようにわかった。
ものすごい波動が、あたしたちの体を引き裂こうとする。
一瞬でも、怯んだら負け。
二人で、ゆっくりと剣を持ち上げる。
光が、あたりを包んだ。
あたしたちは、ありったけの力を剣に注ぎ、振り下ろした。
空気が、爆発するような音が、響く。
同時に、神騎くんがあたしの体を引き寄せた。
その途端、魂ごと吹き飛ばされるような衝撃がして、意識は闇に落ちた。
「いや~、絶景絶景♪」
ファ・ディール中の草人が、マナの樹に集まっている。
あたしたちはマナの樹の枝に座って、その様子を見下ろしていた。
葉が涼しげに、さわさわと鳴る。
「ねぇ、らじゅ~~、これから僕たち、英雄だよ。」
「めんどくさいなあ。人を導くなんて、賢人がやればいいのに。」
「うん。僕、英雄になるより、家でずっとお昼寝していたいな~~」
「あはは、神騎くんらしい。」
神騎くん足をぶらぶらさせて、眼下の景色を見渡した。
「・・・お腹、すいちゃったな。」
「そぉねぇ、バドやコロナも心配しているかしら。
ファ・ディールじゃ大事件よね。いきなりマナの樹が現れたって。」
「・・・やっぱり、ヌヌザックが言ったみたいに、マナの力を悪用しようとする人や、マナの樹が蘇ったことを喜ばない人も出てくるかな。」
「ないことは無いでしょうね。でも大丈夫よ。」
神騎くんに向かって、あたしはにっこりと笑いかけた。
「あたしたち、二人揃ってれば、無敵だもの。
だから女神さまも、あたしたちを二人で、ここに呼び寄せたんだわ。」
神騎くんも、優しく笑ってくれる。
あたしは、この笑顔が何よりも大好き。
「そだね。
二人でいれば、どんなことも乗り越えられるもんね。」
そう言って、彼は遠くに目をやった。
あたしも、つられて風景を眺める。
「もうちょっと、この風景、見てていーい?」
「うん、いいよ。」
今はただ、こうして二人で笑いあっていたい。
なんだか、マナの女神も、笑っているような気がした。
周りにも何人かの草人がいて、マナの樹に選ばれたとかなんちゃら。
午後に神騎くんが来るから、それどころじゃなかったのよね。
神騎くんが来てお茶してたら、外が騒がしくなって、見たら、うちの前にいた草人だけいなくなってた。
ヌヌザックが草人を夢の中に閉じ込めちゃったみたい。
なるほど、召還術の応用ね。
ポキールがやってきて、草人をマナの樹のもとへ行かせるように言ってた。
ヌヌザックは、マナの樹が蘇れば、またマナを求める人たちが戦争を起こすと言っていた。
一方ポキールは、マナの樹があれば、人はもっと豊かになれると言った。
あたしと神騎くんは、ヌヌザックの夢の中にいた草人を助けた。
そしたら、声が・・・いえ、思念、思い・・・かしら?
とにかく、頭の中に響いてきた。
それに従って、あたしと神騎くんは、向き合って、目を閉じ、手を繋いで、イメージした。
重なる、彼の温もり。
気がつくと、あたしたちの手の中に、一振りの剣があった。
羽のように軽いそれは、誰もが求めた、聖域への扉。
マナの剣。
あたしたちは朝早く、家からそう遠くない平原にいた。
二人で、剣の柄を握る。
マナの力が、刀身に集まっていくのを感じた。
剣を、ゆっくりと振り下ろす。
空間が裂けた。
その小さな切れ目に、神騎くんは私の手を繋いで入っていく。
マナに満たされた、正常な空間。
全ての中心だと、本能的に悟った。
今まで見たどの樹よりも大きな、島のような緑の塔。
女神が姿を変じた、マナの樹。
あたしたちは、手を繋いだまま、しばらく樹を眺めていた。
どこか、懐かしい。
「すっと、呼ばれていたような気がする。」
神騎くんがポツリと言った。
あたしも頷いて、彼の手をそっと握った。
あたしたちは、マナの樹を登り始めた。
途中で、マナの樹を貪りに来たモンスターにあったけれど、難なく倒して進み続けた。
樹の最上階に位置する、遺跡に辿り着く。
そこであたしたちは、さらなる別空間に呼び込まれた。
きっと、女神の夢の中。
あたしたちは、人々を導くために、選ばれた。
そして、そのために、マナの女神の闇を倒さなければならないらしい。
創造神の闇の姿。
果たして、ただの人間に過ぎないあたし達に勝てるのか。
しかし、ポキールはこう言った。
あたしたちは、闇を恐れなくてもいいって。
神騎くんがあたしのほうを見て、マナの剣を片手で構えた。
あたしも、彼の手に自分の手を重ねて、マナの剣をしっかりと握る。
女神が、禍々しい姿を見せる。
女神はしばらくあたしたちを眺めた後、ふっと姿を消した。
辺りのマナに同化したのだろう。
途端、閃光が辺りを薙ぎ払い始めた。
あたしたちは微動だにせず、まっすぐ前を見つめ続ける。
これは脅しに過ぎない。
女神は渾身の力を持って、正面から攻撃を仕掛けようとしているのが手に取るようにわかった。
ものすごい波動が、あたしたちの体を引き裂こうとする。
一瞬でも、怯んだら負け。
二人で、ゆっくりと剣を持ち上げる。
光が、あたりを包んだ。
あたしたちは、ありったけの力を剣に注ぎ、振り下ろした。
空気が、爆発するような音が、響く。
同時に、神騎くんがあたしの体を引き寄せた。
その途端、魂ごと吹き飛ばされるような衝撃がして、意識は闇に落ちた。
「いや~、絶景絶景♪」
ファ・ディール中の草人が、マナの樹に集まっている。
あたしたちはマナの樹の枝に座って、その様子を見下ろしていた。
葉が涼しげに、さわさわと鳴る。
「ねぇ、らじゅ~~、これから僕たち、英雄だよ。」
「めんどくさいなあ。人を導くなんて、賢人がやればいいのに。」
「うん。僕、英雄になるより、家でずっとお昼寝していたいな~~」
「あはは、神騎くんらしい。」
神騎くん足をぶらぶらさせて、眼下の景色を見渡した。
「・・・お腹、すいちゃったな。」
「そぉねぇ、バドやコロナも心配しているかしら。
ファ・ディールじゃ大事件よね。いきなりマナの樹が現れたって。」
「・・・やっぱり、ヌヌザックが言ったみたいに、マナの力を悪用しようとする人や、マナの樹が蘇ったことを喜ばない人も出てくるかな。」
「ないことは無いでしょうね。でも大丈夫よ。」
神騎くんに向かって、あたしはにっこりと笑いかけた。
「あたしたち、二人揃ってれば、無敵だもの。
だから女神さまも、あたしたちを二人で、ここに呼び寄せたんだわ。」
神騎くんも、優しく笑ってくれる。
あたしは、この笑顔が何よりも大好き。
「そだね。
二人でいれば、どんなことも乗り越えられるもんね。」
そう言って、彼は遠くに目をやった。
あたしも、つられて風景を眺める。
「もうちょっと、この風景、見てていーい?」
「うん、いいよ。」
今はただ、こうして二人で笑いあっていたい。
なんだか、マナの女神も、笑っているような気がした。
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